さて、今夜は何と乾杯しますか?
こんにちは!フリーランス酒類コンサルタントのナナです。華やかで果実感があってアフターに酸もある…最近のトレンドの日本酒ももちろん最高!でも、今日私がどうしても紹介したい!って思ったのは、上品でするする飲める、魚にも抜群に合って、お互いが相乗効果をもたらし、食べ合わせた瞬間から「幸せー」って感じる日本酒なんです!
そう、宮城県、石巻市の銘酒、「墨廼江(すみのえ)」さん!
🌊 なぜ、墨廼江は「魚に合う」と言われるのか?
石巻市と言えば、東日本有数の水産都市。三陸沖の豊かな海の幸、例えば牡蠣、ホヤ、金華さば、穴子といった、個性豊かで質の高い海の恵みが集まる場所です。
そんな漁業の町の地酒として、1845年(弘化2年)の創業以来、地元で愛飲されてきた「墨廼江」。磨き抜かれた澄んだ味わいが身上で、「魚との相性の良さはいうまでもありません」なんて言われますが、これは偶然じゃないんです。
✨ ポイントは「クリーンさ」と「繊細さ」
「墨廼江」が目指す酒造りのテーマは、「きれいで柔らかく気品漂う風味豊かなお酒」。この「きれいで柔らかい」という点が、魚介類の繊細な風味を邪魔しない最大の理由なんです。
- 日本酒の旨味(アミノ酸)と、魚介類の旨味(イノシン酸など)が喧嘩せず、口の中でフワッと一つになる。
- 後味が綺麗だから、次の魚介、次の石巻おでんへと、するする手が伸びるんです。
- ペアリングの醍醐味は、このお酒によって素材のポテンシャルがMAXになる瞬間!墨廼江はまさにそれを叶えてくれる名脇役、いや、主役級の存在感を放ちますね。
🌾 墨廼江の酒質を支える「宮城酵母」と厳選米
墨廼江酒造さんが主力商品で多く使用しているのは、宮城酵母。これは特定の単一酵母ではなく、宮城県内で開発・普及している酵母の総称です。
一般的に知られる宮城酵母には、華やかな香りと綺麗な酸味を持つものや、穏やかで柔らかな吟醸香と、クリアでキレの良い味わいを生み出すものが含まれます。
特定の要素に特化せず、バランスを追求する姿勢は、まさにプロの仕事ですね。
六代目蔵元の澤口康紀社長は、家業を継いでから、酵母をこの「宮城酵母」にしぼり込み、酒米のバラエティによって味わいの幅を描くスタイルを確立されました。
- 使用米: 全量酒造好適米!兵庫の山田錦、宮城の蔵の華、福井の五百万石と名だたる酒米をふんだんに使用しています。
この「厳選米」と「宮城酵母」の組み合わせによって、「きれいで柔らかく」という酒質が、ただの飲みやすさではなく、確かな奥行きと品格を持って実現されているのです。
この細部に宿るこだわりこそが、銘酒と呼ばれる所以!
🍶 ラベルも可愛い!「墨廼江 特別純米 ささにごり」を体験!
今回私が手に取ったのは、ラベルもおしゃれで、雪だるまのタグもかわいい「墨廼江 特別純米 ささにごり 720ml」(五百万石使用)。
「ささにごり」とは、「うすにごり」や「おりがらみ」とほぼ同じ意味で、にごり成分(澱/おり)が少なく、ごくわずかに白く濁っている状態を指します。
🥂 飲んでみたら…最上級の食中酒だった!
開けたてはシュポっと美発砲! 口に含むと、その微発泡が優しく弾けて、スーッとスムースに口の中を通り過ぎます。まさに最上級の食中酒!
じゅんわりと米の旨味がアフターに残るのも最高なんです!!
この透明感と奥行き、言葉にできないほどの感動と興奮を覚えます!
私はいつも、お酒を飲むときは酒器にもこだわりますが、薄手のガラスの片口に注いで、透明感のある切子のぐい呑みでキリッと冷やして飲むのが最高のおもてなし!より一層、その「きれいさ」が際立ちますよ。
💖 震災を乗り越えて繋がる、石巻の魂
東日本大震災では大きな被害を受けながらも、多くの方の協力で震災の年の10月には酒造りを再開された墨廼江酒造さん。
江戸時代、航海を司る神様「墨廼江の神」に由来し名付けられたというこのお酒には、石巻の地で、どんな困難にも負けず、人々に愛され続ける魂が込められています。
このお酒の背景にあるストーリーを知ると、グラスを持つ手がさらに愛おしくなりますね。
「墨廼江」は、飲む人を、石巻の豊かな海と、蔵元さんの真っすぐな情熱へと誘ってくれます。
知ればもっと、美味しくなる。それが『ナナと一杯』の結論です!
ぜひ、お近くの酒屋さんで墨廼江を探してみてください。そして、三陸産の新鮮な魚介類や石巻おでんと合わせて、その相乗効果を体感してくださいね!
- 今夜のあなたは、どの墨廼江を選びますか? コメント欄で、あなたの「最高のマリアージュ」を教えてください!

