「地獄の夏」を越えて届く一滴。米作りから魂を削る、大阪・秋鹿酒造の執念

日本酒

こんばんは、ナナです! 皆さんは日本酒を選ぶとき、何を基準にしていますか?「フルーティーな香り?」「キレのある辛口?」それとも「特定の酒米」でしょうか。

山田錦、五百万石、雄町……。全国の蔵元さんが多様なお米を使ってお酒を醸していますが、実はその多くが農家さんからお米を購入しているという背景があります。もちろん、信頼できる農家さんとのタッグも素晴らしいのですが、「自分たちの手で、理想のお米から育てたい」という情熱を極限まで追求している蔵があるんです。

さて、今夜は何と乾杯しますか?

今回は、私が一気にファンになってしまった、大阪の至宝「秋鹿(あきしか)」をご紹介します。


米作りは「地獄」!?それでも自社栽培にこだわる理由

秋鹿酒造さんの最大の特徴は、なんといっても「自社一貫栽培」への飽くなき挑戦です。

現在、秋鹿さんでは全使用量の約7割を自社田で賄い、残りの3割は徳島や鳥取の信頼できる農家さんの山田錦を使用されています。 「全部自社じゃないの?」と思われるかもしれませんが、実はこれこそが秋鹿さんの「質」へのこだわり。自社で手がけるお米は、なんと無農薬・無化学肥料。これは想像を絶する手間暇がかかるんです。

実際、蔵元さんは毎年お米作りのシーズンになると「なんでこんな大変なことをやってるんだろう、もうやめたい……」なんてこぼしてしまうこともあるのだとか(笑)。自然相手の無農薬栽培は、収量も少なく、文字通り泥臭い作業の連続です。

「酒造りは、ごほうびのようなもの」

ですが、収穫したお米が蒸し上がった瞬間、その美しさに「なんて素晴らしいんだ」と感動が込み上げるそうです。

蔵元の奥航太朗さんはこう仰います。 「地獄の夏の米作りを超えて、冬の酒造りはごほうびのよう」

秋鹿さんにとって、「お酒造りの8〜9割はお米作りで完了している」といいます。お酒の味は、醸造工程よりも先に「土と米」の中で決まっている。この感覚、まるでフランスのワイン造りのようですよね。この熱量こそが、秋鹿の唯一無二の力強さを生んでいるんです。


時を財産にする。60種類を超える多彩なラインナップ

秋鹿さんのもう一つの魅力は、その懐の深さです。 「時を財産にしたい」「時を経て変化したものを大切にしたい」という言葉通り、しっかり寝かせてからリリースされるお酒が多く、3年以上経つことでその真価を発揮し、どんどん美味しくなるのだそう。

造りも驚くほどバリエーション豊かです。

  • 速醸(そくじょう)
  • 山廃(やまはい)
  • 生酛(きもと)

この3つの手法を使い分け、伝統を重んじつつも「面白そうなことはすぐやりたい!」という好奇心で、なんと60種類以上のラインナップを展開されています。

目印は「へのへのもへじ」!

秋鹿さんのラインナップの中でも、特に自社田の無農薬米で醸された特別なボトルには、可愛らしい「へのへのもへじ」のマークがついています。これを見つけたら、それは蔵の魂が100%ダイレクトに詰まった、まさに「ドメーヌ秋鹿」の証ですよ。


ナナ流・秋鹿を最高に楽しむ飲み方

今回いろいろと試飲させていただきましたが、秋鹿さんのスタイルは「まろやかなコクがありながら、スッキリと切れていく」。ただの辛口ではありません。料理を一口食べた後に、もう一度お酒を呼びたくなるような、魔法の旨味があるんです。

おすすめは「燗映え」!

秋鹿のポテンシャルを最大限に引き出すなら、ぜひお燗で楽しんでください。

  • 推奨温度:45度〜55度(上燗から飛びきり燗)

「この一杯が、心に染み渡る……。五臓六腑に響く旨さです!」 温度を上げることで、お米の膨らみのある甘みがふっくらと広がり、キレの良さが際立ちます。お肉料理や、しっかりした味付けの和食との相性は抜群。

「まさに、お酒とお料理の最高の結婚(マリアージュ)ですね!」


結びに

自社でお米を育てる「地獄」の苦労を知っているからこそ、一粒のお米、一滴の雫に宿るエネルギーが違います。 大変な夏を越えて、冬に慈しむように醸されたお酒。その背景にあるストーリーまで一緒に味わってみてください。

知ればもっと、美味しくなる。それが『ナナと一杯』の結論です!

皆さんは、秋鹿の「へのへのもへじ」マーク、見たことがありますか? もしお気に入りのラベルや、「この温度で飲んだら最高だった!」というエピソードがあれば、ぜひコメント欄で教えてくださいね!

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